酒蔵研修へ行ってきました2025~【4】パレスビル店主任 鞠子さん
2025年02月14日
こんにちは、事務所田辺です。
先日からお伝えしている通り、
東京稲田屋のメンバーが、今年も
米子市の蔵元 稲田本店にて酒造りを体験して参りました。
4人目ラストは、パレスビル店 主任 鞠子さんの研修レポートです。
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私は元々お酒自体が好きで特に日本酒が好きなのですが
酒造りに関しては本やインターネットで調べた範囲の知識はある
といった程度で日本酒を取り扱う店に長年勤めておきながら、
酒蔵へは行ったことがありませんでした。
今回機会をいただき研修として5日間一緒に
日本酒造りという仕事をさせていただいたことで
今まで頭に入っていた知識が明確化されたように感じます。
到着後最初は水汲みに同行させていただきました。
島根県の広瀬町まで片道3~40分かかる道のりでした。
やはり水にもこだわって作っているのだとはじめから感じられました。
続いて麹室に入り「切り返し」という
麹をほぐして温度と水分を均等にする作業を行いました。
まず、麹が育つ適温も決まっているため、
蒸し暑い岩盤浴のような室温の中大量の米をほぐしていきました。
初めての作業にもたつく中、
杜氏の信木さんや蔵人の皆さんはさすがの速さでした。
ルーティンとしては1日の最後にいつも切り返しをしているそうで
Tシャツをびしょびしょにしながら作業されていたのが印象的でした。
朝は6時から始動します。
蒸米や、麹室で麹をほぐす作業など行い、お米が蒸しあがったら
スケジュールに沿って麹にするものと仕込みに使うものとそれぞれ分けます。
麹に使う蒸米は「種麹」をふりかけて全体にいきわたるように
混ぜ広げていきますが、その際も振りかけてから「種麹」がしっかりと米に
降りかかるまで5分待つなど、
そういったところも研究されておりやはり繊細な作業だと感じました。
私が種付けをさせていただいたときは2種類の種麴を取り扱って
いらっしゃったので、混ざってしまわないのかと質問したところ、
麹の種類によっては同時に扱うと片方が負けてしまうこともあるようで
そういったものを取り扱う時には掃除や消毒を徹底してから
ということもうかがいました。
焼酎に使われる白麴は日本酒に使われる黄麹よりも弱いとのことで
白麴に5%混ざってしまうだけで負けてしまうということも知りました。
3月からの新酒まつりでも白麴純米酒を取り扱うので
そのあたりもお伝えしながらお客様にご案内できればと考えています。
仕込みにもかなり温度管理など徹底されているということも知りました。
仕込みの段階によって適温が定められておりそこに従って管理されています。
お酒がタンク内で発酵する際に、
温度が上がってしまったり、温度にむらができたりするため
「櫂(かい)入れ」といって撹拌を行い温度を均等に保つこともしています。
仕込み段階によって当たり前ではありますが発酵度合いの違いを
今回初めて見ることができました。ふつふつと発酵が進み、
私の知っている醪(もろみ)になっていく姿は神秘を感じました。
当店は鳥取県出身の方もしばしばお越しくださいます。
今年初めに鳥取ご出身のお客様とお話しする機会があり鳥取へ酒蔵研修に
行きますと伝えたところ、とても喜んで「頑張ってね。また来るね。」
とお声がけくださいました。
今回の研修で日本酒に興味のある方や鳥取県ご出身の方との
会話のきっかけをまた一つ増やすことができました。
学んだこと、感じたことをしっかりと身に着け、
これからもお客様にお伝えしていければと思います。
稲田本店の皆様にも今回は大変お世話になりました。
時期的にお忙しい中、教えていただき勉強になりました。
今後も稲田本店のお酒の魅力が伝えられるように、
より一層心がけてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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鞠子さんは、皇居近くのパレスビル店にいます。
普段はシュッとしていますが、
くしゃっと笑う笑顔にギャップがあって最強癒しキャラです。
蔵の角田さんからは、こんなコメントが届いています。
『いらしたときがちょうど大吟醸の仕込みがメインだったのと、
蔵人の人数が少なかったことから、作業内容が結構大変だったのでは…
と思っております。
大変な仕事でも常に笑顔で仕事をされていて見習うことが多かったです。
昨年からずっと来たかったと話してくださり、内に秘めた熱い思いを
お持ちなのだな…と感じておりました。』
角田さんの言葉通り、今回は
『純米大吟醸稲田姫30原酒』と『純米大吟醸いなたひめ強力』という
大吟醸酒の仕込みに携わらせていただいたそうですよ。
鞠子さんの内に秘めた熱い想いに触れられるチャンスかも!?
見かけたらぜひ研修について話を聞いてみてくださいね。<(_ _)>
今回の研修で、杜氏、蔵人たちの 酒造りに対する想いやこだわりを
その目で見て聞いて感じた4名、
酒造りだけでなく、お料理との組み合わせやご提案の仕方など、
自分が一番驚くくらい?! 成果が出ていることと思います。
日本酒造りはパッションだ!! ぜひとも今後の活躍に乞うご期待です。
お待たせしておりました、酒蔵研修ブログ2025、
最後までお付き合いいただきありがとうございました。<(_ _)>