佐藤さんの酒蔵研修奮闘記-2016-
2016年02月26日
皆様、こんにちは
稲田屋事務所の寺田です。
稲田屋は鳥取生まれの東京のお店でしょ?
と、思われる方も多いと思いますが鳥取県米子市にも店舗がございます。
今回、ご紹介するのは米子店の佐藤さん。
佐藤さんが酒蔵研修に向かった時期は仕込みと仕込みの合間、、、
レポートを読ませて頂いたのですが場合によってはこのタイミングで
酒蔵研修にお伺いしたほうがいいのかも、、と、考えさせられてしまいました。
酒蔵研修は蔵人たちと寝食を共にするので
普段とは全く違う作業をするどころか起きる時間も変わるようです。
そしてどうやら「きつい」らしい。。。
当たり前かも知れませんが人を感動させ、通を唸らす酒造り。
一筋縄では行かない様です。
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稲田屋本店 酒蔵研修レポート
酒処 稲田屋 米子店
佐藤 健太郎
研修期間:平成28年1月17日〜21日(5日間)
短い間でしたが、蔵研修に行かせて頂きました。
機会を設けて頂きありがとうございました。
私が蔵研修に行った5日間は仕込みと仕込みの間で
ちょうど暇な時期でした。
店長や蔵の配達員宇山さんに脅されていたので気合をいれて望んだのですが
拍子抜けしてしまいました。
ひと通りの作業はさせて頂きましたが本格的に仕込んでいる時期と規模が違うので
体験だけでした。
それでも大変だったのは手洗米と超Bigタンクの掃除でした。
手洗米は、米の重量自体90キロしかなかったのであっという間でしたが
私より前に研修に来られた方と次に来られる方は重量が4-5倍くらいになるので
「大変やな」と思い作業していました。
90キロでも腰が痛くなったので仕込みと仕込みの間で良かったと本気で
思ってしまいました。
次に大変だったのはタンクの掃除でした。
※※リットル以上入るタンクを洗浄した時は本当に怖かったです。
タンクの中を洗浄するのですが深すぎて中は真っ暗、底はドーム型になっているので
足場が悪くて何度もコケそうになりました。
真っ暗なのでちゃんと掃除できているのかも定かではなかったですが、
しっかり掃除させて頂きました。
この超Bigなタンクの掃除は遠慮させて頂きたい作業になってしまいました。
今回は作業時間が少なかったので酒造部の方たちとたくさん会話をしました。
世間話や酒造りの話しなど多種多様な話をしました。
信木さんが造っていたお酒の話や信木さんのお小遣いの金額の話まで本当にいろいろです。
話の内容は世間話も含めて勉強になることばかりでした。
学んだ事を従業員全員に伝えて稲田本店のお酒がどれだけ素晴らしいかを
みんなでPRしていきます。
PRが成功すれば蔵も米子店もHAPPYになれると思うので
酒造部の皆さんの想いも背負って努力していきます。
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佐藤さんおつかれ様でした!
レポートを読みながら、ふと、自身の失敗談を思い出しました。
私が秋葉原店でホールスタッフとして働いていた時、
調理場から受け取った刺身の盛り合わせを豪快にひっくり返した事があります。
ピシっと襟の立つ白衣、手には出刃包丁、眼光鋭い職人の眼差し。
忙しい時間だったので調理場では慌ただしく職人たちが動きまわっており
猫の手も借りたいとはまさにこのこと。
そんな中、何も言わず新たに刺身の持ち合わせを作りなおす職人の背中を
見ながら、職人の技、料理に込めた想いを台無しにしてしまったような
本当に申し訳ない気持ちでした。
そして、自身の失敗を通し初めて1つの料理にどれだけの技術と想いが
重なっているのか気づいた様な経験でした。
なんとなくわかっていたことを身をもって経験し、
それを創る人たちと身近に触れ合う事で学ぶことは沢山あります。
蔵研修を終えたスタッフの皆さんは、
稲田屋のお酒を後世に継承して下さった蔵人達の想い、
蔵の伝統、蔵に関わるすべての人の笑顔や苦労に実際に触れ
その経験をお客様にお出しする日本酒に込めます。
今日も店舗では活気に溢れた
「いらっしゃいませー」が響いています。