市川さんの酒蔵奮闘記 その1
2018年01月16日
蔵元で、毎年恒例【酒造り研修】がはじまりました!
稲田屋では毎年冬、スタッフが酒造りを学びに蔵元稲田本店へ行きます。
今年・先陣を切ったのは 稲田屋日本橋店の市川料理長。
2018年1月15日から、蔵人の一人として酒造りに勤しんでいます!
日本酒の主な原材料は「米」「麹」「水」。
簡単にいうと、お酒は『お米を蒸して、麹(こうじ)で発酵させて造る』のですが
“目指す味”を造り出す為には、原材料だけでなく 環境と工程も非常に重要です。
お米を削る割合(精米歩合)、洗う時間、蒸す時間、冷ます温度…
麹菌用の部屋・麹室(こうじむろ)の環境、温度・湿度・時間…
発酵時間(火入れのタイミング)や搾り…などなど。
お酒は、生き物のように 些細な環境変化で味が変わるので
冬になると 蔵人たちは寝食を共にし、寝る間を惜しみながら
赤ん坊を育てるように 丁寧に丁寧にお酒を育てていきます。
蔵のみなさん、毎年アットホームな雰囲気で研修者を受け入れてくれますが
酒造りには「作り直し」なんて出来ません。
なので、参加者達は緊張しながら、真剣勝負に臨みます。
以下、蔵から届いた手紙と写真をアップします。
市川さんの奮闘ぶり、
お酒造りがどのように進行していくのか、あわせてご覧ください。
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蔵元 稲田本店からの手紙
1月16日(火) AM9:48
おはようございます。
市川さんの蔵研修、今朝から本格的に始まりました。
(初日の昨日は到着後仕込み水の水汲み)
朝6時、一番の仕事は
麹室※から昨日出来た麹の運び出し、
その後 米蒸しの準備です。
※麹室(こうじむろ)
麹を育てる専用の部屋。温度・湿度を徹底管理した部屋で、麹米をつくります。
米が蒸し上がるまでの間に摂る朝食の後、
蒸し上がった米を麹室の前に運び、
37度程度まで外気で冷まします。
何度も上下をひっくり返して温度を均一に下げて行きます。
麹室に運び込み、さらに温度を均一にしつつ
少しづつ温度を下げて行きます。
種麹を均一に振って行きます。
薄く広げた蒸米を一旦 ひとまとめにし、
再度薄く広げながら混ぜ返します。
あとはひたすら蒸米を混ぜ返しながら
35度程度まで温度が下がるのを待ちます。
麹室の室温は35~6度位を保っており、非常に暑い中での作業です。
ゆっくりとした時間の流れの中で、少しづつ下がっていく温度変化を確認しながらの作業です。
以上午前中の作業でした。
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その後も続々と蔵から手紙が届いていますが
少しずつご紹介させていただきます。
乞うご期待!